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Infor SunSystems 6.4について (インフォア サンシステム 6.4)

  • SunSystems
  • 2020.07.20

Infor SunSystems 6.4について (インフォア サンシステム 6.4)

Infor SunSystems 6.4 (インフォアサンシステム 6.4)

Infor SunSystemsバージョン6は、2010年に初めてリリースされ、多くの方々がSunSystems 4や5からアップグレードをする機会を得ました。そしてその最初のリリース以来、これまで多くのリビジョンアップが6.1、 6.2、 6.3から、最新のSunSystems 6.4まで行われてきました。その際、新機能のリリースと既存機能のエンハンスメントが行われるとともに、OSやデータベース、セキュリティ、アクセスレベルなどについて技術的拡張が実施されてきました。それぞれの業界、ユーザ、そしてさらには競合会社までを含んだ多く人々には、SunSystemsは、継続的に提供される強固で信頼性の高い財務管理システムのソリューションとして認知されています。弊社からすべてのSunSystems ユーザ (V4、 V5やV6)に向けたアドバイスとして、最新のテクノロジと機能からベネフィットを得るために、アップグレードすることを推奨しています。アップグレードする理由はいくつかありますが、以下にその一部を示します。これらは完全なリストではなく、特に決まった順番もありません。

  1. テクノロジの罠と強制アップグレード

誰も強制的にアップグレードさせられることは望みませんが、そのような状況がしばしば起こっています。それは、弊社やInforが強制しているからではなく、基盤的となるテクノロジが理由となっています。アプリケーションソフトウェアのバージョンが古くなり、より新しいリビジョンに更新されると、ソフトウェア開発元は通常、最新バージョンのWindowsまたはMS SQLデータベース上で、古いバージョンのアプリケーションソフトウェアを運用可能にするアップデートのリリースを停止します。私たちはWindowsやMS SQLをアップグレードするという企業の決定によりSunSystemsやQuery & Analysisが機能しなくなった多くの事例を見てきましたが、それを解決する唯一の方法は、SunSystemsを新しいバージョンにアップグレードすることです。このような形でSunSystemsが機能しなくなることは、ダウンタイム、多くのストレス、計画外の費用を意味します。したがって、IT部門がテクノロジのアップグレードを計画している場合には、そのプロジェクトの一環としてInfor SunSystems 6.4のアップグレードも必要なことを認識して、計画に入れるようにしてください。

  1. Javaの問題

2019年1月末に、OracleはJAVA SEの無償パブリックアップデートを終了することを決定しました。SunSystems V5やV6には、このプログラミング言語を使用して特定の機能を実行している部分があり、Oracleは、2019年1月まで実行するJavaアプリケーションのパフォーマンス、安定性、セキュリティを改善するための重要な機能強化を含む無料のアップデートを提供してきましたが、SunSystem6.3または現在は6.4となる後継バージョンにアップグレードしない限り、もはやサポートはありません。これらはどちらもまだJavaを使用していますが、サポートされている公開リリース版です。もしアップグレードしないとシステムのセキュリティが危険にさらされる可能性があります。残念ながらソフトウェアが更新されていない場合、悪意のある人々が侵入する方法を見つけることもあるため、SunSystems 6.4へのアップグレードをお勧めします。

  1. デジタルトランスフォーメーションの旅の始まり

Infor SunSystems 6.4は、デジタルトランスフォーメーションを念頭に置いて設計されており、その用語が好きか嫌いかにかかわらず、その変革は起き、業態やサイズに関係なくビジネスに影響を与えています。 デジタルトランスフォーメーションは人によって意味が異なりますが、財務の世界では、ソフトウェア、プロセス、そして人々をつなぐことを意味します。私たちが提供するすべてのソフトウェアアプリケーションが効率的で効果的に利用されることで、企業が連携し、人々が共同作業を行い、ビジネスプロセスが合理化されスムーズに実行されることで、企業全体で最適な結果を達成することができます。

  1. Infor OS (Operating Service)向けに設計され進化のためにデザインされたSunSystems 6.4

上記では、デジタルトランスフォーメーションについて話をしています。あなたのビジネスがこれを実行しようと考えている場合、デジタル戦略を構築するためのプラットフォームが必要になり、Infor OSがそのようなプラットフォームになります。SunSystems 6.4は、Infor OSを最大限に活用するように特別に設計されており、以下のような多くの非常に強力な機能を利用しています。

ION Workflow – 独自のビジネスルール、承認、プロセスルート、アラートを構築できる強力で柔軟性の高いワークフローエンジン。

ION Integration Services – InforとInfor以外のアプリケーション間でソフトウェアアプリケーションを連結させ、高度なリアルタイム統合を実現するビルトオンのWebサービステクノロジ。

IDM (Infor Document Management) – パワフルなアーカイブや抽出機能を持ち、あらゆる財務口座や取引に関連するすべてのビジネス関連ファイルを保存できるすぐに利用可能なドキュメントマネジメントアプリケーション 。

Ming.le - すべてのInforソフトウェアアプリケーションを共通の形式でレンダリングする、統一されたコンシューマーグレードのUX(ユーザエクスペリエンス)。メッセージング機能とアラート機能が含まれているため、興味がありサブスクライブしている関連情報のみがプロアクティブにプッシュされます。ビジネス向けのソーシャルメディアと表現されるMing.leを利用すると、メールではできない方法でコミュニケーションやコラボレーションを行うことができます。

モバイル、今日のユーザは自分自身の生活様式で働くことを望み、もはや彼らのデスクトップに定着することを望まず、彼らは重要となる物事をモバイル機器上でアクセスできることを望みます。Infor OSはビルトインでモバイル機能を持っています。

Infor SunSystems 6.4とInfor Query & Analysis 11.3 ( Infor Q&A 11.3 ) の新しい機能

  1. 改善されたWeb機能

過去10年間で、SunSystemsはリッチクライアント(Thick client)からIEやChromeなどのWebブラウザで使用できるWebクライアントへ着実に移行してきました。多くの組織と特にそれらのIT部門にとって、ブラウザを介してソフトウェアにアクセスすることは、ビジネスアプリケーションを配信したり管理したりするための最も効果的な方法です。古いバージョンのSunSystemsの問題は、ユーザが必要とするすべての機能がWebインターフェースから利用できるわけではないことです。つまりリッチクライアントをユーザのデスクトップにインストールするか、CitrixやRDPなどのターミナルサービステクノロジーを使用するため、さらに複雑なレイヤーが追加されることになります。SunSystems 6.4では、Webクライアントから利用できるすべての機能の95%で大幅な改善が行われました。画面の処理とレンダリングが改善され、スクロールが少なくなるため、Webクライアントのユーザエクスペリエンスも大幅に向上しています。過去の経験から、ユーザはWebクライアントの使用に消極的でしたが、すべてが変わりました。この上にInfor OSテクノロジを重ねると、魅力的で印象強く、そして使いやすいコンシューマーグレードのアプリケーションを持ったことになります。

  1. 会社間取引のポスティング

これまでSunSystemsで会社間取引を行う唯一の方法は、Query & Analysisで仕訳を作成し、それらを関連するビジネスユニットに転記することで、BU全体でエントリのバランスをとるか、仕訳配賦モジュールを使用することでした。 ビジネスユニット間の転記を1つのプロセスで元帳入力画面から行うことができる、会社間取引で使用する新しい仕訳タイプを作成できるようになりました。まったく同じ仕訳タイプをQuery & Analysisデータ送信でも使用することができます。この機能は、代理支払やビジネスユニット間で売り上げがあるビジネスユニットを持つすべてのユーザにとってとても役に立ちます。SunSystems 6.4の今後のリビジョンでは、受ける側のビジネスユニットで会社間取引の受入れや拒否を行う機能によりこのプロセスがさらに強化されます。会社間取引機能が拡張される他の分野は在庫管理と売上、受注処理になります。

  1. 購買申請

購買管理や購買請求モジュールで、この分野では重要なアップデートが行われました。

購買申請のエンハンスメント

・ソフトコミットメントチェックのオーバーライド

・作業割り当て

・メール通知設定

・各契約の未収数量を表示

・複数の注文を同時に異なる供給者向けに生成

・申請作業キューの機能上でのビジネスルールの実行許可

・購買注文と購買請求のエンハンスメント

・承認待ち購買トランザクションリストの新しい請求作業キュー

・より多くのデータをビジネスモデリングに含めるために購買承認プロセスを改善

・メールやMing.le通知を改善し購買モジュールに含める

・明細レベルのトランザクションのION Deskによる承認機能の拡張 (例えば購買注文、購買請求)

  1. 64ビットをサポート

これは最初の真の64ビット版のSunSystemsで、SunSystemsエンドユーザにとってはあまり重要ではないかもしれませんが、まさに貴社のIT部門が求めているものです。

これを読む非技術者のためですが、32ビット(旧バージョンのSunSystems)であった3 GBのメモリ制限が無くなり、64ビットアプリケーションになったことで実行するマシンの能力をフルに活用できるようになりました。これによりWindowsの新しいバージョンへの道が開かれ、もちろんSunSystemsが最終的に目指すクラウドに進むことができます(選択可能)。

  1. Query & Analysis 11.3 (Infor Q&A 11.3)

これまで長い間、問題はほとんどありませんでした。Query & Analysis 10は、過去10年間にわたり、SunSystemsのレポーティングとしてほぼ全ての定番となっており、これまでマイナーな機能強化や、リリースされたアップグレードバージョンQuery & Analysis 11.1(Query & Analysis BIとも呼ばれます)がありましたが、機能とパフォーマンスが不足しているためあまり採用されることはありませんでした。その後Query & Analysis 11.2が発表され、いくつかの問題は解決しましたが、多く採用はされませんでした。私たちは11.3のリリースを待つことになりましたが、ついに手にすることができました。大きな違いはQuery & Analysis Executiveが存在しないことです。そこで提供されてきた機能は、Query & Analysis XLにまとめられています。Query & Analysis XLは完全な64ビットアプリケーションであり、最新バージョンのMS OfficeやOffice 365で安定して動作し、MS Officeのアップデートがあっても大丈夫です(これは良い!!)。含まれているのは以下の通りです:

ユーザ定義出力

・サマリーリンクの抽出パフォーマンス改善

・レポートデザイナ (フィルターカラム、小計計算、書式設定)

・Query & Analysis APIの追加マクロサポート

・ユーザ管理のWebインターフェース

・Executiveのような数式ロックダウン

・UDOやレポートデザイナのQuery & Analysis 10 (Infor Q&A10)からのレポート変換

・Query & Analysis Alertのエンハンスメント

・SunSystems Home pageのQuery & Analysisクエリ作成支援

・パッチ適用の改善

  1. 未来へのロードマップ

Inforは資金と人材をSunSystemsに投入し続け、英国と上海の80名を超える開発者チームがSunSystems 6.4の今後の改善に取り組んでいます。新しい機能とテクノロジは今後も定期的に追加され、大規模なアップグレードではなく、最新のパッチセットを導入するだけで利用することができます。次のメジャーリリースは2021年初めにリリース予定の新製品ファミリー、Infor SunSystems 7になります。SunSystems7は、Inforによりマルチテナントクラウド環境でサブスクリプションベースのサービスとして提供されるSunSystemsの「真のクラウド」バージョンで、必要に応じてオンプレミスでも引き続き使用することができます。